行政指導を軽視してはダメな理由【税務調査との違い】

そもそも行政指導って何なのか?税務調査とは何が違うのか?本記事ではそのような疑問に対し詳しくご説明しています。

【結論】行政指導を侮ってはいけません。

■行政指導であれば修正申告書を提出しても過少申告加算税が不要

■行政指導を無視すると税務調査に移行されてしまう可能性が高い

■行政指導なのか税務調査なのかの切り分けは税務調査官のマンパワー次第

行政指導と税務調査って何が違うのか?

税務署の個人課税部門という部署から、「申告内容や住宅取得のお尋ね」という文書が送付されてきた個人事業主の方は意外に多いと思います。

 

これはお尋ね文書といわれるものであり、内容的には「ちょっと確認したいことがあるので文書で回答してください。」というレベルのものです。

 

このようなお尋ね文書は、行政手続的にはあくまで行政指導と言われるものであり、税務調査とは明確に異なります。

 

私の税理士事務所にも、「税務署から税務調査の連絡が来てしまいました。」とご相談にいらっしゃる方が多いのですが、

 

内容を詳しくお聞きすると、税務調査の事前通知(連絡)でなはく、あくまで行政指導としてのお尋ね文書であることが稀にあります。

 

難しい言い方をすると、行政指導とは、「納税者の自発的な見直しを要請する」ものであることから、

 

税務調査よりは断然マイルドな手続として位置づけられているのです。

 

行政指導は税務調査とは異なりますので、税務調査官が納税者に対し質問検査権を行使して、いろいろと聴取することは出来ないのです。

 

一方で、手続的に行政指導ではなく税務調査である場合には、

 

口頭若しくは文書でもって、税務調査官が「これは税務調査です。」と納税者に対し調査宣言することから始まります。

 

この調査宣言を経て、税務調査官は質問検査権を行使することで帳簿等を調べることが可能となるのです。

 

昔から行政指導と税務調査の区分は、少なくとも納税者側にとっては大変分かりずらいものだったのですが、

 

「もっと納税者の権利を保護しなければならない。」という声が上がり、

 

平成25年に国税通則法という法律が大幅に改正され、税務調査手続が法定化されることで明確になったという経緯があります。

 

では行政指導と税務調査とでは具体的に何が違うのでしょうか。その答えは加算税の取り扱いでしょう。

 

申告内容のお尋ね等の行政指導の場合は、

 

修正申告書を提出したとしても原則として過少申告加算税は賦課されません。

 

一方で税務調査となった場合には、

 

税務調査官から誤りを指摘され修正申告書を提出すると、原則として10%の過少申告加算税が賦課されてしまうのです。

 

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行政指導って大したことないのか?

行政指導と税務調査の違い

結論から言うと、間違っても行政指導だからと言って軽視することのないようにしてください。

 

お尋ね文書に回答せず無視したり、適当な虚偽の内容で回答したりすると、行政指導から税務調査に移行されてしまうことがしばしばあるのです。

 

よくあるケースが以下のような無申告の場合です。

 

最初は、「申告の必要性があるようでしたら申告してください。」といった行政指導としてのお尋ね文書が送付されてくるのですが、

 

このお尋ね文書に回答しない状況が続くと、

 

ある日突然税務調査官が現れて、「申告義務の有無について税務調査を実施します。」と調査宣言されてしまうのです。

 

顧問税理士がいないのでお尋ね文書の内容がわからない。仕事が忙しくて暇がない。実は虚偽の申告をしてしまっている等々、理由は様々でしょうが、

 

税務署から電話や文書で連絡がきたら、速やかに信頼できる税理士に相談されることをお勧めいたします。

 

話しは変わりますが、税務署は納税者に対する接触率という割合を非常に気にしています。

 

虚偽申告や意図的な無申告等に対する牽制効果を目的として、税務署側は一定割合以上の接触率を保ちたいと考えているのです。

 

しかしながら、申告書上の不明点、添付書類の不備、申告義務の検討等を全て悉皆的に税務調査の対象とすることは、

 

税務署側も人員に限りがあるので現実的には不可能なのです。

 

そこで税務調査官は納税者が提出した申告書を確認し、

 

調査必要度が高い、つまり申告内容に相当疑義のあるものは作業量がどんなにかかったとしても税務調査扱いとして深度ある接触を行う、

 

調査必要度が低い、まあ若干気になる点があるレベルのものは作業量が少なくてすむ行政指導扱いとして簡易な接触を行う、

 

という切り分けをしているのです。

 

 

将来(未来)の税務調査様式

「納税者に対する接触方法としては行政指導と税務調査の2種類があり、どちらにするかは申告内容の調査必要度によって決まる。」と前述しましたが、

 

昨今の感染症の問題やリモートワーク等の影響もあることから、

 

将来的な傾向としては、

 

「お尋ね文書等による簡易な接触である行政指導件数は増加する一方で、質問検査権の行使を前提にした実地の税務調査件数は減少する。」

 

のではないでしょうか。

 

ここからはさらに将来的(というか未来的)な話にはなりますが、

 

従前どおりの対面での税務調査ではなく、オンラインでの税務調査を実施する可能性ってどうなのでしょうか。

 

法整備が必要でしょうし守秘義務をどのようにして担保するのか?、それらの点を考えるとハードルは高いでしょうが、

 

これだけZoom等を活用したオンライン(Web)会議が当たり前になった今であれば実現はそう遠くはないのかもしれません。

 

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税理士(元国税調査官) 佐川洋一

財務省主税局勤務のほか東京国税局管内の税務署統括国税調査官や国税庁主任税務分析専門官等を経て退官。テレビ出演、新聞・雑誌等メディアに掲載多数。

 

 

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