税務調査が終わらず長引いている、について簡単にご説明いたします。
■税務調査がたった一日で終わることは、ほぼ100%の確率であり得ない!
■一般的には3カ月を超えると税務調査が『長引いている』と言える
■税務調査が3カ月を超えても終わらない場合は税務調査官に問い合わせること
税務調査は基本的に納税地で実施されます。つまり、法人や個人事業主の方の営業活動の拠点ということですね。
税務調査官にとって確認したい帳簿類が保存されている場所になりますから、通常の税務調査場所は納税地ということになるわけです。
ごく稀に「納税地で税務調査を受けたくない」とおっしゃる個人事業主の方も居ますが、メリデメがありますので税理士に相談し慎重に判断する必要があると思います。
先日私の税理士事務所では、『税務調査が終わらないんです。長引いて困ってる。』という個人事業主の方から税務相談を受けました。
一日だけ税務調査官が事業所に来たんだけど、それから2週間経つが税務調査官からも顧問税理士からも何の音沙汰もない、とのこと。
もっともこの個人事業主の方のお気持ち、税務調査専門税理士としては実はすごく理解出来ます。
税理士事務所によっては、「うちに立会を依頼すれば税務調査なんか直ぐに1日で終わりますよ」と宣伝(セールストーク)しているところもあるようですので。
元税務調査官の立場からすると、税務調査に着手してから2週間というのは全く長いと感じません。
通常の税務署の調査ですと、法人の場合は2,3日、個人事業主の方の場合は1日、まずは納税地に臨場します。
で問題点等を署に持ち帰ってから、税務調査官は数ヶ月かけて税務署内で様々な確認作業を行うのす。
では、一般的にどの程度までに終わらないと長引いている、と言えるのか?
これは3カ月と決まっています。
税務調査に着手してから3カ月を超えると、税務署内で「長期仕掛事案」という不名誉な形で、税務署内の幹部により厳密な進捗報告が求められてしまうのです。
ですので、逆に一般的な税務署の調査で3カ月を超えても終了しないのであれば、税務調査官に対し『税務調査がなかなか終わらないで長引いている原因は何なのですか?』と申し入れるべきだと思います。
財務省主税局勤務のほか東京国税局管内の税務署統括国税調査官や国税庁主任税務分析専門官等を経て退官。テレビ出演、新聞・雑誌等メディアに掲載多数。
LINE ↓友だち追加↓
税務調査情報をお伝えいたします
お気軽に友だち追加してください