【税務調査が終わらない】
税務調査専門税理士の佐川洋一です。今日は「税務調査が終わらない」についてです。
税務調査は基本的に納税地で実施されます。つまり、法人や個人事業主の方の営業活動の拠点ということですね。
税務調査官にとって確認したい帳簿類が保存されている場所になりますから、通常の税務調査場所は納税地ということになるわけです。
ごく稀に「納税地で税務調査を受けたくない」とおっしゃる個人事業主の方も居ますが、メリデメがありますので慎重に判断する必要があると思います。
話しは変わりますが、先日、税務調査が長びいていて困ってる、という個人事業主の方から税務相談を受けました。
一日だけ税務調査官が納税地である事業所に来たんだけど、それから「2週間」何の音沙汰もない、とのこと。
もっともこの個人事業主の方のお気持ち、実はすごく理解出来ます。
税理士事務所によっては、「うちに立会を依頼すれば税務調査なんか直ぐに終わりますよ」と宣言(セールストーク)しているところもあるようですので。
元国税調査官の立場からすると、税務調査に着手してから2週間というのは全く長いと感じません。
通常の税務署の調査ですと、法人の場合は2,3日、個人事業主の方の場合は1日、まずは納税地に臨場します。
で問題点等を署に持ち帰ってから、数ヶ月かけて税務署内で様々な確認作業を行うのす。
では、一般的にどの程度までに終わらないと長いのか、、、
これは3カ月と決まっています。
着手してから3カ月を超えると、税務署内で「長期仕掛事案」という不名誉な形で、署内の幹部により厳密な進捗報告が求められてしまうのです。
ですので、逆に一般的な税務署の調査で3カ月を超えても終了しないのであれば、税務調査官に対し「長いのではないか?」と申し入れるべきだと思います。