税務調査が来やすい時期は?長引く場合の期間・日数は?

この前当事務所にいらっしゃった税理士から、「税務調査っていつの時期が多いのですか?」というご質問がありました。

国税局や税務署の税務調査官の人事異動にはサイクルがあり、このサイクルを理解することで、

税務調査が来やすい時期や税務調査が長引く場合の期間・日数について、ある程度傾向として把握することができます。

【結論】税務調査のピーク時期は8月中旬から11月中旬までの期間

■7月から12月の時期の税務調査は税務調査官側も気合が入っている場合が多い

■法人の場合は決算期により税務調査のピーク時期が上半期と下半期に分かれる

■税務調査が終了するまでは通常一か月~三か月。一日で終わることは基本的にない

時期的な税務調査件数の傾向とその理由

余程のことがない限り原則として税務調査を実施しない時期があります。それは、

 

顧問税理士がいる場合に限られてしまうのですが、2月中旬から3月下旬ぐらいまでの期間となります。

 

この期間は税理士にとっても税務署にとっても、最も忙しい所得税等の確定申告の時期と重なるためです。

 

こんな時期に税務調査官が新規の調査連絡をしたとしても、税理士にとっては忙しくて税務調査立会などしている余裕はないのです。

 

ただでさえ税理士からすると、確定申告の時期は市(区)役所などで無料の申告相談を実施していますので、

 

確定申告期間中の忙しい時期に税務調査の立会なんて勘弁してくださいよ、ということになってしまうのです。

 

このことは国税庁側と税理士会側との間の暗黙の了解事項となっています。

 

このような理由から、査察事案や余程重要な税務調査事案でない限り、2月中旬~3月下旬までの期間には顧問税理士がいる納税者対し税務調査は入らないのです。

 

では逆に、税務調査が来やすい時期っていつ頃なのですか?季節性ってあるのですか?というご質問をしばしば受けるのですが、

 

このご質問に対しては、先程の所得税の確定申告の時期以外はまんべんなく来ますよ、と回答することが多いです。

 

ただ敢えて言えば、税務調査の時期により税務調査官のモチベーションに開きがあるのは事実ですので、

 

税務調査官もある意味では営業マンですので営業成績が人事評価に直結しやすい時期には、

 

より気合いの入った(?)税務調査を実施するということはあり得るのです。

 

いつかと言うと、毎年7月から12月の時期に実施される税務調査は最も気合いが入っている、と言われています。

 

この7月から12月と言う時期は、税務調査官の人事評価(営業成績)に多大な影響がある時期なのです。

 

管理職である統括国税調査官といわれる方も、この7月から12月の時期に集中的に多くの税務調査の指示を部下に出すことから、

 

必然的にこの時期に税務調査件数が最も多くなるのです。

 

また何故この時期(7月~12月)なのかというと、税務調査官の毎年の定期人事異動の時期と関係しています。

 

例年国税局や税務署の税務調査官の定期人事異動は7月10日と決まっています。

 

つまりこの日を境に他の税務署から転勤してきた新しいメンバーで税務調査が実施されることになるのです。

 

先程もお伝えしましたが税務調査官もある意味営業マンと似ていますので、

 

新しい転勤先の税務署で、「早々に一発華々しく、税務調査で重加算税の対象となるような大きな不正事案を発見したい!」と考えるものなのです。

 

人によってはこの時期(毎年7月~12月)に実施した結果、税務調査官が大きな不正事案を発見すると、

 

オリンピックメダルにたとえ、「金メダルを取ったな!」と表現する方もいます。

 

私が税務署勤務をしていた頃は、時期的に、

◆7月~12月の大きな不正事案発見は金メダル

◆1月~3月の大きな不正事案発見は銀メダル

◆4月~6月の大きな不正事案発見は銅メダル

 

と先輩調査官から言われていました。

 

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法人の場合は税務調査の時期が推測可能

税務調査の時期や期間について

次に、法人設立又は個人事業を開業した後、税務調査が来る時期はいつ頃が多いのでしょか?

 

何年後に来るのでしょう?というご質問であれば、これはもう一概には言えません。せっかく設立(開業)したものの、休業状態のところもあるでしょうし、、、。

 

しかしながらそれなりの規模で事業を継続しているのであれば、設立(開業)後3年経過後の時期というのが一つの目安かもしれません。

 

では月単位ですといつ頃の時期に税務調査が来やすいかと言うと、

 

法人の場合は次のとおりです。

◆決算期が2月~5月の法人は

 ☞7月~12月の時期に来やすい

◆決算期が6月~1月の法人は

 ☞1月~6月の時期に来やすい

 

詳細は省略しますが、これは税務署の年間の運用ルールが原因ですので、特にそれ以上理由があるわけではありません。

 

日本の場合は3月決算法人が多数を占めますので、必然的に先程までの議論と同様に7月~12月の時期が最も税務調査が来やすい、ということになります。

 

話は変わりますが、税務調査官ってどのような人なのか?税務調査官の役職などにご興味のある方は下記をクリックしてください。

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税務調査時期の最新傾向と長引く場合の期間・日数

税務調査が来やすい時期は7月から12月と前述しましたが、最近の傾向を踏まえより詳細にご説明させていただきますと、

 

税務調査のピークは毎年8月のお盆休み明けから11月中旬までの時期となります。

 

定期人事異動後に新しいメンバーになると、統括国税調査官は部下に指令すべき税務調査先の選定作業を早々に実施するのですが、

 

選定作業を実施する統括国税調査官の作業負荷や納税者や税理士の都合もありますので、

 

現実的には、毎年お盆休み明けの8月中旬より税務調査が本格化されます。

 

また税務調査官は税務調査先に臨場した後に必要な補完調査を実施し、さらに税務調査の結果を決議書という形で

 

署長や副署長と言った幹部職員に遅くても年末までに報告する必要がありますので、

 

時期的には11月中旬までに税務調査を実施しないと年末までに決議書を発案し幹部の承認を得られないのです。

 

そういう意味では、税務調査時期の本当のピークは毎年8月中旬から11月中旬ぐらいまで、というのが最も的を得ていると思います。

 

次に税務調査の期間(日数)についてご説明いたします。

 

通常の税務調査であれば終了するまでの日数は以下のとおりです。

 

◆個人事業主の場合は、税務調査官が半日若しくは一日事業所に臨場してから最終的な調査結果説明までの期間(日数)が概ね一か月から二か月

 

◆法人の場合は、税務調査官が二日事業所に臨場してから最終的な調査結果説明までの期間(日数)が概ね二か月~三か月

 

税務調査官は臨場日に帰署してから様々な補完調査に日数をかけていますので、一日や二日で税務調査自体が終了することはまずあり得ないのです。

 

ちなみに税務調査の期間・日数が三か月を超えてしまうと、長期仕掛事案として署内の幹部に対し、

 

「なぜ税務調査が長引くのか?なぜこんなに日数がかかるのか?」を説明することになりますので、

 

困難な事案でない限り、原則として三か月以内で税務調査が終了するケースがほとんどなのです。

 

では税務調査が三か月を超えて長引く原因は何か?具体的には以下の理由が考えられます。

 

◆納税者側が税務調査に対し協力的でない。

◆反面調査先等が多岐にわたりそもそも困難な事案である。

◆無申告事案である。

 

もっとも税務調査官側の問題として各人の税務調査能力はバラつきがありますので、そちらが税務調査が長引く原因であるケースもあるとは思います。

 

本記事は令和3年9月14日に書いていますが、最近ではコロナの影響で税務調査の期間が非常に長引く事案が増加しています。

 

事案によっては1年を超える税務調査事案もありますが、状況を考えると仕方ない面もあるのかもしれません。

 

▶税務調査専門税理士をもっと知る

 

 

税理士(元国税調査官) 佐川洋一

財務省主税局勤務のほか東京国税局管内の税務署統括国税調査官や国税庁主任税務分析専門官等を経て退官。テレビ出演、新聞・雑誌等メディアに掲載多数。

 

 

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