【法人と個人事業主の違い】
税務調査専門税理士の佐川洋一です。
今日は、税務調査における法人と個人事業主との違い、についてお話してみます。
まずは、税務調査の対象となる税目です。法人の場合は法人税、個人事業主の場合は所得税、なのですが、
実は、他にもチェックされる税目があります。正確に言うと、
法人の場合は、①法人税、②消費税、③源泉所得税、④印紙税、の4税目が対象です。
調査官にもよりますが、法人の場合は、わりとくまなく4税目チェックされます。
一方で、個人事業主の場合は、2年前の売上が1,000万以内であれば、基本的に所得税のみが対象となります。
次に、法人と個人事業主における税務調査における深度の違いですが、
税務調査専門税理士としての私見ですが、これは絶対的に法人に対する税務調査の方が「ここまでやるのか!」というのが多い気がします。
例えば、パソコン内のフォルダーとか代表者の机の引出しの確認とか、いわゆる「現物確認調査」ですが、
個人事業主に対する税務調査ですと、まず実施しません。
この差は何なのでしょうか?
そもそも人格(法人格、個人格)が違うことに起因するのか、トラブルになる確率が違うから、なのか。
個人事業主に対する税務調査は、「署の中の個人課税部門」という部署が実施するのですが、
彼らの税務職員としての「最大のイベントは確定申告」であり税務調査は2の次である、という思いがあるからかもしれませんね。