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【売上計上漏れ(期ずれ)】

 税務調査専門税理士の佐川洋一です。今日は「売上計上漏れ(期ずれ)」についてです。

 

基本的に税務調査官は、重加算税の対象となるような不正計算の端緒を把握することに重点をおいて税務調査を行います。

 

しかしながら、調査件数に占める重加算税の賦課決定割合は約20%程度にすぎません。すなわち、税務調査において約80%の法人(個人事業主)は重加算税を賦課されないのです。

 

重加算税を賦課出来ない場合、税務調査官は「せめて期ずれでも把握したい」と考えます。

 

「期ずれ」とは期間損益計算が適正で無い場合(すなわち期間損益計算がずれている場合)を指す言葉で、通常であれば(重加算税でなく)過少申告加算税の対象となるものです。

 

税務的に問題となるのは、調査対象となっている期に計上すべき売上や棚卸が翌期に繰り延べられているケースです。

 

この場合税務調査官は、「これは調査対象となっている期における売上計上漏れ(あるいは棚卸計上漏れ)ですから所得金額に加算して修正申告書を提出して下さい」と言ってきます。

 

税法上、売上は「原則として商品を引き渡した時点」で計上する必要があります。例として3月決算の法人であれば、平成31年3月31日に商品を引き渡し、平成31年4月20日に請求書を作成・相手方に交付し、振込入金が令和元年5月5日だったとしても、あくまで平成31年3月期の売上として計上する必要があるのです。

 

今回私がお伝えしたいことは、調査官に売上計上漏れを指摘された場合の対応方法です。

 

このような指摘があった場合、仕入や外注費等の原価について見直しをすることが必要です。漏れを指摘された売上に対応する原価が翌期に計上されているようでしたら、必ず調査対象期で認容してもらいましょう。

 

私の経験上、意外と顧問税理士でさえ原価の認容を申し出ない場合があります。税務調査官は「対応する原価が翌期に計上されているようでしたら認容しますよ。」と親切に言ってくれませんので注意が必要です。

 

例えば、売上計上漏れ100万円を指摘された場合、必ず仕入・外注費等の原価について確認することが必要です。仮に、仕入80万円が調査対象期において認容されれば、増加する所得金額は20万円(100万円-80万円)となりますので、追徴税額が大幅に減額されます。

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