【ブログ・SNS】
税務調査専門税理士の佐川洋一です。今日は「ブログやSNS」についてのお話しです。
統括国税調査官から税務調査の指示を受けた調査担当者が最初にすること、それが準備調査と言われるものです。準備調査とは読んで字のごとく、税務調査先に臨場する前の段階で、申告書や決算書の精査はもちろんのこと、場合によっては店舗や事務所の外観や内観を事前にこっそりと確認しに行くことを言います。
私が国税職員になったばかりの頃は考えられませんでしたが、現在では、準備調査において、調査対象者が書いたブログやSNSをチェックするのが当たり前になっています。例えば、税務調査官が調査対象者のフェイスブックを確認したところ、「キラキラの沖縄家族旅行最高です!」なんて投稿を見つけたらどう思うでしょうか。
税務調査当日に税務調査官は旅費交通費や接待交際費などの科目を重点的に確認してくるでしょう。帳簿に「沖縄出張費」とか「沖縄得意先接待費」などという名目で損金(必要経費)として計上していたとしたら、旅程表やホテルなどの領収証の提示を求められ、こと細かに質問されるのは明らかです。私の知り合いにもインスタグラムへの投稿を欠かさない方がいます。日々これでもかと言わんばかりのインスタ映えする写真を投稿しているのを見ると、どれだけ稼いでいるのかなと思ってしまいます。
3月になり確定申告も真っ盛りです。提出された申告書は順次税務署内でチェックされることになります。内容的に疑義のある申告書については税務調査の対象となりますが、果たして税務調査はいつ頃来るのでしょか。税務職員の異動は毎年7月上旬になりますので、異動直後の7月中旬から11月までが税務調査の最盛期となります。プライベートな旅行と事業として必要な出張費とは、混同することなく明確に区分し正しく申告したいものです